何が起きたのか――事件の概要
TBS NEWS DIGの発表・報道によると、青森県八戸市内のガールズバーにおいて、経営者2人が風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)に違反した疑いで逮捕されました。同店は県の公安委員会から必要な許可を取得していないにもかかわらず、従業員を客席に座らせて利用客に酒類などを提供していたとされています。
今回問われているのは、風営法上の「接待飲食等営業」に該当する行為を、正規の許可なく行っていたという点です。接待飲食等営業とは、従業員がお客様の席に同席してお酒を注いだり、会話で場を盛り上げたりするなど、客に対して「接待」を行う飲食店の営業形態を指します。この形態で営業するには、店舗所在地を管轄する都道府県の公安委員会への申請と許可取得が義務づけられています。
ガールズバーと「接待」の境界線とは
ガールズバーはもともと、女性スタッフがカウンター越しにドリンクを提供するスタイルの飲食店として広まりました。このスタイルは「接待」に当たらないとして、通常の飲食店営業許可のみで運営できる場合があります。しかし実際の運営内容が「接待」と判断される行為――スタッフが客席に入り込んで同席する、客のグラスに酌をする、隣に座って会話の相手をするなど――に及んでいると、風営法の許可が別途必要になります。
この「カウンター越し」と「客席への同席」の違いが、法律上の大きな分岐点です。形式上はガールズバーを名乗っていても、実態が接待飲食等営業に該当すると当局に判断されれば、今回のように無許可営業として摘発される可能性があります。業態の名称ではなく、実際のサービス内容によって法的な扱いが決まる点に注意が必要です。
現場で働く人・働きたい人への影響と備え方
今回の逮捕は経営者に対するものですが、こうした事件は働くスタッフにも無関係ではありません。無許可営業が発覚した場合、店舗は即時に営業停止や閉店に追い込まれるケースが多く、そこで働いていたスタッフは突然の職場喪失というリスクに直面します。給与の未払いが生じるケースも過去の事例では見られており、自分の働く環境の安全性を事前に確認することが重要です。
入店前や在籍中にできる確認として、まずその店舗が「風俗営業許可証」を取得・掲示しているかどうかをチェックすることが有効です。許可証は店内への掲示が義務づけられているため、見当たらない場合は経営者に確認を求めることをためらわないでください。また、求人情報や面接の段階で業態・サービス内容が不明瞭な場合は、入店後に実態が異なるトラブルにつながることもあります。
ナイトワーク業界での長期的なキャリアを守るためにも、在籍する店舗が適正な許可のもとで運営されているかどうかを意識することが、自分自身を守る第一歩です。今回の事件を他人事とせず、コンプライアンス(法令遵守)への意識を高めるきっかけにしてください。